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中世ヨーロッパの若返りの香水~ハンガリーウォーター~
2022年9月3日
今日はCさんのアロマコーディネーター養成講座。
Lesson7は香りの歴史について学びます。
昔から人々は、神と繋がるために薫香を捧げ、美容や健康、豊かさの象徴のために香りを用いてきました。精油の抽出がされるようになる前は、お酒や油に浸けて香りを抽出して利用していたのです。
今回のクラフトは「ハンガリーウォーター」(ハンガリアン香水)。ローズ、ローズマリー、ペパーミント、レモンピールをアルコールに浸けて作ります。
今回はウォッカを使いました。1ヶ月ほどじっくりハーブのエキスを抽出します。
このハンガリーウォーターには逸話があります。70歳を超えたハンガリーの王妃は、夫亡き後国を治めていましたが、ある時ポーランドの凛々しい若い王の肖像画を見て恋心を抱き、「もう一度昔の若さと美しさを取り戻したい」と切望したのです。王妃は森の隠者に若返りの香水(秘薬)を作ってもらい、毎日肌に付けたり飲んだりしたところ美しく若返り、ポーランドの王に求婚された、というお話です。
ハーブを漉した後は年数がたてばたつほど熟成されて芳醇な香りになります。私の一番古いハンガリーウォーターは2003年のもの。
とても豊かで上品な香りがします。
これを薄めてローションとして使います。ほかにもローズマリーや松をウォッカに浸けたものがありますが、ハンガリーウォーターのレシピ以外はティンクチャー(チンキ)と呼びます。
市販のローションより使い心地は良いし、香りも楽しめます。それに自分の手作りというのは格別です。
Cさん:今度は別のハーブで作ってみます。
手作りは作る時間を楽しめます。自分のために(または大切な人のために)思いを寄せて作る時間は心を元気にしますね。
丁寧に作ったものを丁寧に使う。
それはとても贅沢なことでもあり、大切なことですね。
アロマコーディネーターは日本アロマコーディネーター協会(JAA)が認定するアロマセラピーの資格です。『アロマコーディネーターとは、花や草から生まれる香りのエッセンスの知識をもとに、自然の香りに親しみ、愉しみながらより豊かなライフスタイルを提案・実現できる人』と、JAAは定義付けています。
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